総師長の命を救うか、再び法を犯すかの選択を迫られたあおい。
高樹の後押しで、結局また挿管を単独で行ってしまう。
泉田てるの命は助かるが、このことはもちろんバレて、
本院の倫理委員会にかけられることになった…。
「君、ウザいよ」発言で、ますます悪者ぶりを発揮する田所だが、
最後いきなり
いい人になってしまった!しかも故郷・山形の病院に移ることに。
あおいか高樹が病院を去って終わってしまうのでは…と思っていたので、コレは意外だったわ。
まぁ彼も、浜松の言葉を借りれば
「医者の魂があった」ということだったのね。
(<小野武彦がここに来ておいしい役どころだ!)
昔は医師としての強い信念を持っていたはずなのに、後ろ盾がなくて苦い思いをし、
結局
たれ坊は出世だけを考えるようになってしまっていたのだ。
「お前は優しい子」と息子をねぎらいながら、
自分に病状を告げることなく亡くなってしまった故郷の母のことをを想う田所。
そして、自分が特別室にねじ込んだVIP患者の容態急変に際し、
諍いのことは置いといて駆けつけてくれた、あおいをはじめとするスタッフたちの姿に、
彼もやっと何かを感じてくれたのだろう。
前回、本院の会議で田所が「学閥もないのに…」と嘲られていたのは、一応伏線だったのね。
この辺り、最終話までにもう少し突っ込んでくれていたら、
急にいい人に変わったようには見えなかったのにねぇ。
「2つの死」のもうひとつは、田所のお母さんの死だったってことでいいのかな?
結局、あおいの行為は人道的処置ということで認められ、
田所が全責任をとった形で解決したが、挿管したのが良いか悪いかということは、
一概には何とも言えない微妙な問題ではある。
でも「法律は人を裁くためのものではない」「幼い頃に教わった(人として大事な)こと」という
高樹の長セリフは、なかなか胸にじんと響くものがあった。
最後桜の花を見上げるあおいのシーンは、泣かせ演出なしですごい爽やかな終わり方だったなぁ。
あと、あおいに片思いの男2人組は、
まだまだ修業が足りなかったということで。
最後無理やりまとめた感はあったが、全体にバランスが良くて安定して見られるドラマだった。
原作ではあおいが外科病棟に移って、そこで
鋼の救命士(?)に出会う…っていう
おいしい展開になって行くので、またいつか石原さとみチャンには、
単発スペシャル物でもいいから爽やかで芯の強い
美空あおいを演じて欲しいものだ。