はぐが修ちゃんを選ぶ…という流れは、
ネタバレ記事を読んでたから知ってはいたが、
もっとドロドロしてるのかと思いきや、
意外とあっさりそして例によって
リリカルに描かれていた。
しかし、以前はぐに告白して
既に玉砕していた竹本くんを除けば、
あとの人間関係はすごい消化不良だ。
これまで保護者としてはぐを見守ってきた修ちゃんが、
はぐを好きになった境目は
「あるけどおしえない」
などと言ってるのも不自然だし、
あっさりフラれた森田さんの過去話も中途ハンパ。
森田さんとはぐは好き合ってたはずなのに…という
あゆの疑問に答える野宮の喩え話も
取って付けたようでしっくり来ない。
こんなんだったら、無理してはぐに
修ちゃんを
男性として選ばせなくても
よかったのに…と思う。
しかし、このハチクロワールドを汚さずに、
巧くごまかしてほんわか終わることもできたはずなのに、
あえてウミノさんがそれをしなかったのは、
こうでもしないと自分の中で
終わらせることができなかったのでは…などと考える。
はぐの負傷でこの世界を一度壊すことで、
キャラ達に新たな道を選ばせたかったのか。
主人公は竹本くんで、彼の成長と
はぐとの
ボーイミーツガールな
ストーリーとしてだけ見るなら、
最後の電車での別れのシーンも、
ハチミツと四つ葉のクローバーのサンドイッチのシーンも、
すごく切なくまとめ上げられているとは思う。
だけどここまで群像劇としてキャラが立ってしまった以上、
難しいとは言え、もっと個々のキャラを掘り下げて欲しかった。
ウミノさん的には8巻の真山と理花のエピソードだけで
充分だったのかもしれないが、
森田さんに関してはどうも全てが後付けくさくて納得できない。
修ちゃんの気持ちの変化ももっと描いてくれないと、
なんか後味の悪さだけが残ってしまう…。
とりあえず今秋のスピンオフバージョンに期待したい。
最後になったが、オマケの番外編の
山崎の
ルパンコスプレには大笑い。
あとコミック・キューに掲載されたという、
ドラえもんのひみつ道具をモチーフにした
SF短編
「星のオペラ」がすっごいよかった!
最後の方
マジ泣きですぞ!
ウミノさんのハチクロだけに留まらない可能性を見た気がした。