直弘は重要参考人として連行されるが、
恭一郎はまずは克哉の嘘を暴こうとしていた。
克哉はダイヤマン発売の4月13日に、やはりホビーショップに現れていた。
浮かれたマニア達が駐車場でダイヤマンの落書きをし、
克哉自慢のポルシェにもしっかり落書きされてしまっていた。
克哉が直弘に連絡したのは、 車の清掃をしてもらうためだったのだ。
恭一郎は消し忘れのダイヤマンマークを、目ざとく見つけていた。
しかも克哉は清瀬からダイヤマンを買うお金を借りていた。
恭一郎は、克哉が嘘をついて借金してまで贅沢する理由を問う。
克哉はかつては投資で儲けていたが、最近は損してばかりで借金がかさんでいた。
だが生活レベルを落とすことができず、
さらに息子の前ではカッコいいパパを演じていたかった…。
これで克哉はシロ。
やがて直弘の方も、犯行時刻に本当に倉庫にいたというアリバイが成立。
直弘の会社をリストラされた元社員の長井は、
実は業務用洗浄剤を盗みに倉庫に侵入していて、
直弘が現れたためにカギを落として逃げてしまっていた。
長井も嘘をついていたのだ。
直弘が洗浄剤をこぼして倉庫の掃除をした場所でロープが見つかるが、
凶器とは一致しなかった。
次に恭一郎が注目したのは、克哉の家にあった回らないコマ。
まずは事件当日の13日に民芸展「ちどり屋」からコマがひとつ
万引きされたことを知る。ここのコマの紐は普通の撚り紐。
そして同じ日に克哉の息子が、岸田が紐のないコマを持っているのを発見。
さらに15日には、岸田が「ほおづき屋」でコマを買い、孫に渡していた。
だがそのコマは何度回しても回らない…。
回らないコマを岸田に差し出して、恭一郎は岸田の嘘を暴いて行く。
岸田はほおづき屋のコマの組紐を、ちどり屋のコマに付けていたのだ!
そう…峯子を殺したのは岸田!
コマの撚り紐で彼女の首を締め上げ、紐は小さく切って処分してた。
孫にせがまれて仕方なくコマを渡すが、
違う紐ではコマが回らないことには気づいていなかった…。
最初はシラを切る岸田だが、恭一郎に追いつめられてついに犯行を認めた。
岸田は峯子から、慰謝料と愛人の件について相談を受けていたのだ。
弘毅のためにお金が欲しかった峯子は、
会社の峯子名義の口座から出金して欲しいと岸田に頼む。
だが岸田は、その口座の管理を任されていたのをいいことに、
金を勝手に5000万円も使いこんでいた!
峯子ひいては直弘にこのことがバレるのを恐れ、
ついに岸田は峯子を殺してしまった。
恭一郎は、岸田が金の使い道に関して「ギャンブル」だと嘘をついているのを見抜き、
まだ退職願いが受理されていなかった上杉に応援を頼む。
上杉も息子・和博を失ったトラウマをまだ抱えていたが、
亜美の調べで、和弘にはちゃんと自分の心が伝わっていたことを知る。
岸田と対峙した上杉は、自分と和博のことを語り、
岸田と克哉の間にあったヒミツをついに白状させた。
克哉はなんと会社の金を8000万円も横領していた!
岸田は息子のために、直弘の会社の金を使っていたのだった。
そんなことを嘘で隠しても、結局は誰のためにもならないことを、
上杉は岸田に伝えたかったのだ。
克哉は横領罪で逮捕され、上杉は刑事に戻ることを決めた。
そして直弘と弘毅は、亜美・祐理と一緒に峯子のマンションを掃除していた。
そこで弘毅が目にしたのは、かつて母が弘毅にくれた
イギリスの演劇論の原書を、峯子自身が翻訳した原稿。
後書きには、彼女の家族への想いがつづられていた。
一度は夢をあきらめた峯子は、理解のない直弘と別れ、
ひとりで翻訳家になろうと努力していた。
だが直弘がいてくれたからこそ、
自分は今まで安心して勉強を続けることができていた。
そして演劇をしたいと家を出た弘毅の言葉もまた、峯子の背中を押していた。
家族がいたからこそ、自分は一歩踏み出せた。
そのことに別れてから気づくなんて…。
直弘もやっと家族への思いを口にする。
結局、恭一郎は最後までたい焼きを買えずじまい。
人形町界隈では、彼はまだ「新参者」なのだ。
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……更新遅くなりますた…。
岸田が犯人なのはみなさま予想どおりだったが、
ダメ息子をそこまでして庇ってるとは思わなんだよ。
克哉の方も、警察が出てきた時点で父がアヤしいとは
全く気づかなかったんかい?!
そもそも峯子に会いに行ってたのも何のため?金か?!
いろんなことに無頓着で、30万円のダイヤマンを買うのに
金を無心してる男だから、ダメなんだろうなぁ…。
しかしそんなヤツでも岸田にとってはかわいい大事な息子。
上杉や直弘にとって、いつまでも息子が大切であるように。
父の日に、いろんな父子の姿を描く最終回、なかなか秀逸でしたわ。
でも孫に不吉なコマあげるのはいかんよね(笑
謎解きドラマとして見たら、
毎回いろいろ深読みし過ぎた部分があっただけに
結末がちょっと薄味かもしれないけど、
人情ものとしてはこれで良かったと思います。
上杉のエピの絡め方も巧かったし…。
毎回の人形町の方々のエピがもっと絡んでくるのかと期待してたけど、
そっちはそうでもなかったね。
結局最後まで加賀が暴きたかったのは、直弘の心情だったのでは。
彼の気持ちが明るみになっていたら、
事件ももっと早くに解決したかもしれないよね。
弘毅と演劇原書のエピにも、峯子の愛情があふれてて、
今となっては残念な気持ちでいっぱいだけど…。
キム兄のトイレ話や、結局たい焼き買えなかったのも可笑しかった!
アベちゃんのホラー度合いも、わざと笑えるように描かれてたしね。
でも笹野さんとの対峙のシーンはなかなか鬼気迫るモノがありました。
加賀シリーズとして、アベちゃんにはぜひ続けて欲しい!
しかしみのが出る必要はなかったよね…。
向井くんの涙は良かった〜♪
☆キャスト
加賀恭一郎…阿部 寛/青山亜美…黒木メイサ/清瀬弘毅…向井 理/
松宮脩平…溝端淳平/小嶋一道…木村祐一/上杉博史…泉谷しげる/
岸田要作…笹野高史/三井峯子…原田美枝子/清瀬直弘… 三浦友和
もう加賀のニヤリとホラー場面を見られないと思うと寂しいよ。
>克哉の方も、警察が出てきた時点で父がアヤしいとは
全く気づかなかったんかい?!
ホントだよね、業務上横領で逮捕される時に「俺は知らなかった!」とか言ってたけど、税理士さんってそんなにもうかる商売とも思えないよねぇ・・
一人でやってたしさ、簡単に5千万なんて融通できるわけないじゃん・・
ホント、おバカだよ。
>毎回の人形町の方々のエピがもっと絡んでくるのかと期待してたけど、
そっちはそうでもなかったね。
そうそう、私も今まで出てきた人のあの行動がこう関わってくるのか〜?!って感心させてもらえると期待してたのに、そういうのはなかったよね。
普通に犯人がわかって終わりだったのはアレ?って思ったぞ。
>加賀シリーズとして、アベちゃんにはぜひ続けて欲しい!
私もシリーズ化希望します!
都内のいろんな町のいろんな家族に首つっこんで欲しいぞ。